誕生日プレゼント２ - マンチェスターU 対 ガンバ大阪

今年がしばらくの間日本で開催される最後のFIFAクラブ・ワールドカップが今開催されている。

そして今日は私の大好きなチームの一つであるManchester Unitedが欧州王者としてアジア王者のガンバ大阪と対戦した。両チーム共に攻撃が売りで、長期政権で指揮を執っている監督が長年をかけて作り上げたチームだ。

試合は打ち合いが予想されたものの、いざ始まるとライアン・ギッグスの正確なプレースキックからビディッチとクリスチアーノ・ロナウドがそれぞれ頭で前半はこの２点だけで終わった。ただガンバも昨年ACミランと対戦した浦和レッズと違い、攻撃も守りも形を作り上げることができていた。

後半も３０分が経過するかしないかの頃に、アルゼンチン代表のカルロス・テベスがイングランド代表ウェイン・ルーニーと交代した瞬間にガンバの山崎が飛び出し試合を２−１にすると、マンチェスター・ユナイテッドの顔つきが一変した。

そして１分もしない間に、直前にポール・スコールズと交代してピッチに出てきたプレミアリーグではスタメンのフレッチャーからルーニーへの縦パスからルーニーがDFを交わして綺麗にゴール。その数分後には、左サイドからのクロスをルーニーがDFを引きつけ、フレッチャーが飛び出してヘッドで決め、試合は一気に４−１に。さらに数分後にはルーニーが再びチーム５点目を決めた。そして再びこの頃から表情が元に戻り始めた。まるでドイツW杯で玉田のゴールをきっかけにブラジルを本気にさせた、あの時を彷彿とさせる瞬間で、本当に笑うしかなかった。

ただし、日本のクラブサッカーは成長していた。

再三左サイドをC・ロナウドのお株を奪う跨ぎドリブルでえぐっていた安田のセンタリングを思わず手で止めてしまったG・ネヴィルがPKをガンバに与えた。ファンデルサールのリーチの更に先を行くコロコロPKを遠藤が決め、更には橋本がその後中判から飛び出してファンデルサールから更にもう１点追加した。

最終的なスコアは５−３で、結果は下馬評通り。

但し、結果以上に私は満足している。自分『らしさ』を表に出し、恐らく普段は本気で戦ってくれない相手を本気にさせ、更にはその気持ちに答えるべく３点も奪った。Jリーグが始まって十数年。マンチェスターユナイテッドにはトヨタカップを過去に制覇したことがある名手が複数人おり、恐らく私がそうであるようにガンバには彼らを見て育った選手が多いはず。

ファンデルサールから得点することをプレステ以外で経験したことがある日本人が何人いるだろう。。。

スコールズの展開するパスを自分の足でカットしたことがある日本人が何人いるだろう。。。

ルーニーやテベスのシュートを自分の体で受けたことがある日本人が何人いるだろう。。。

C・ロナウドやナニのドリブルを止めて自分の攻撃につなげたことがある日本人が何人いるだろう。。。

そんなガンバ大阪の選手には最高の誕生日プレゼントをもらうとともに、今後のあるべき姿を見た気がする。

ありがとうガンバ大阪、マンチェスター・ユナイテッド。